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違法派遣と労働災害の損害賠償請求について

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違法派遣と労働災害の損害賠償請求について

労働災害は、業務に関して不慣れな労働者に比較的多く発生する傾向があります。特に、派遣労働者が派遣先で労働災害に被災するケースは多いです。

派遣労働者の場合、派遣先の業務に慣れていないため、不注意から不安全行動をとってしまい、労働災害に被災してしまうのです。

派遣労働者が労働災害に被災した場合、派遣先は労働者が安全に業務を遂行できるように安全管理を行う義務があることから、派遣先使用者の安全管理体制に問題がある場合には、発生した労働災害について損害賠償義務が発生します。
一方で、派遣元使用者は、被災労働者の雇用主ではありますが、派遣先での危険性について、実際に安全管理を行うことは困難であることから、原則として、派遣先で生じた労働災害について損害賠償責任を負うことはないといえます。

もっとも、派遣先の事業所の危険性などを予め確認せずに、漫然と労働者を派遣していたような場合などは、たとえ現場での安全管理を実質的に行うことができなかったとしても、損害賠償責任を負うことがあります。

裁判例(高松高裁平成21年9月15日判決)においても、違法派遣(二重派遣、建設業派遣)の結果、労働災害に被災した派遣労働者の損害賠償請求について、現場で実質的に管理を行う権限を有していなかった派遣元に対し、損害賠償義務を認めています。
その根拠として、上記裁判例は、派遣先事業場が類型的に危険性が高く、そもそも労働者派遣自体が本来禁止されている建設業務の事業場であったことを重視し、『建設業務について労働者を派遣した派遣元は、当該労働者の安全上に何ら問題がないことを実地に確認したなどの特段の事情のない限り、建設業務の現場における安全配慮義務違反を尽くしたとは評価することができないというべきである』と判示しています。

したがって、派遣労働の結果、労働災害に被災した場合に、当該労働派遣が二重派遣や建設業派遣等の違法派遣ではなかったのかを確認し、そのうえで派遣元への損害賠償請求の可能性を検討することが重要といえます。

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